研究室
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分子神経科学領域
超複雑系である脳・神経系を構成する細胞が機能する上で、どのように多種類・多数の分子が働いているのか、そもそも複雑な脳・神経系がどのようにして出来上がるのか、その遺伝的背景や環境因子に反応するエピジェネティックな作用に関して、本研究領域では、マウスやショウジョウバエ等のモデル動物系を使って解析します。
キーワード
行動遺伝、エピジェネティクス、神経発生、神経新生、シナプス形成 -
システム神経科学領域
この領域では、局所あるいは領域間の神経回路の構成と機能に基づいて、知覚・認知、運動、学習・記憶、予測・判断などの脳内メカニズムを理解することを目指します。そのために、霊長類やげっ歯類を対象とした動物実験において、電気生理学や脳機能イメージングをはじめとする計測法、遺伝子改変、光/化学遺伝学や、電気/磁気刺激、薬物微量注入などの操作法などの手法を織り交ぜ、さらには行動科学や計算論に基づいた実験デザインやデータ分析を行いながら、研究を推進します。
キーワード
高次脳機能、サル、電気生理学、経頭蓋磁気刺激、遺伝子改変、行動解析
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ゲノム生命科学領域
脳科学は広く他の生命科学領域と繋がっており、分子レベルで脳神経の成り立ちや機能を理解する上で、根源的なゲノム生命科学領域の研究は欠かせません。本領域では、基本的な生命現象である遺伝子発現制御、細胞増殖、生物進化等の研究とともに、東北メディカル・メガバンク機構に蓄えられた15万人分のゲノムデータを用いたゲノム疫学研究を推進します。
キーワード
生命科学、エピジェネティクス、ゲノム科学、疫学
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精神神経感覚器疾患領域
モデル動物系を使った実験は、ヒトの脳機能疾患のメカニズムについて、膨大な知識を与えてくれ、また、様々な実験的操作、遺伝子操作を通して、最新鋭の治療法を模索するのに大きく貢献します。一方、複雑さの度合いで言えば、ヒトの脳は、他の動物とは次元の違うものがあり、ヒトの脳でしか調べられない脳機能疾患も数多くあります。近年、最新鋭のMRI、PET、TMSなどを使うことにより、非侵襲的にヒトの脳の形と働きを精緻に調べることが可能になりました。本領域では、モデル動物とヒトの研究の両方にチャレンジし、基礎と臨床を橋渡しするトランスレーショナルな研究を通し、脳・神経系の精神疾患、神経疾患、心身症や視覚・聴覚・嗅覚・味覚・体性感覚・内臓感覚の感覚器機能疾患の克服に挑戦する研究を推進します。
キーワード
精神疾患、神経疾患、感覚器疾患、心身症、トランスレーショナルリサーチ、ヒト脳イメージング